後継人気低迷、アキノ氏苦悩=別候補にくら替えか-比大統領選

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 【マニラ時事】5月9日投票のフィリピン大統領選を直前に控え、アキノ大統領の苦悩が深まっている。後継候補であるロハス前内務・自治相(58)の支持率は一向に上向かず、最近は自身の親族も動員し懸命の応援活動を展開するものの効果は出ていない。最終的には、政策が近く人気のある女性上院議員のポー候補(47)に乗り換えると予想する見方も浮上し始めた。
 アキノ氏は2010年の就任以来「汚職撲滅」を掲げ、高い経済成長も実現したことから今も国民の人気は高い。「(汚職のない)まっすぐな道を引き継げるのは彼しかいない」。昨年7月にロハス氏を後継指名した時にはこう強調し、選挙戦でも「意中の候補」であることを繰り返し訴えている。
 ロハス氏を後継者に選んだのは、長年の盟友で豊富な政治経験があることだけが理由ではない。前回大統領選ではロハス氏から党候補の座を譲られた結果当選した「政治的な借り」があることが大きい。ただ、ロハス氏は祖父が大統領というエリート出身。庶民層からの支持は少ない。「当選は厳しい」と悲観的な意見が当初から付きまとっていた。
 このため、国民の人気が高いポー氏に副大統領候補としてペアを組むよう要請したが失敗。今年4月には、著名テレビ司会者でもあるアキノ氏の妹クリス氏も遊説に駆り出し、必死に支持を呼び掛けたものの、直近の世論調査ではロハス氏は主要4候補中最下位に沈んでいる。
 こうした中、一部でささやかれているのが、アキノ氏がポー氏を秘密裏に支援している可能性だ。ポー氏はアキノ政権の基本政策を維持する方針を示している。地元紙はアキノ氏が4月初めにポー氏と会い、選挙協力で合意したと報道。両氏は報道を否定しているが、「政策維持を優先し、土壇場でポー氏にくら替えする選択肢は十分ある」(政治アナリスト)と臆測は消えない。 

時事通信 4月29日(金)

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